>>195
そもそも、LCSなんて代物は、米海軍が海空軍戦力が弱体なイラクか北朝鮮あたりに侵攻した際に、沿岸に
跳梁跋扈する可能性がある高速艇やテロリンボートを排除するような小さいけど、激烈な任務に就けるための
『消耗品』だった訳ですよね、当初のコンセプトでは?
大昔に中小海軍国が(運が良ければ)大海軍国の戦艦を喰らうこともできる(かもしれない)沿岸防備用の
水雷艇が出現したときの対抗兵器『水雷艇駆逐艦』みたいなものです。
あとは沖合に展開している空母機動部隊や揚陸船団の『ピケット艦と』して使えればいいだけのフネだったにも
関わらず、あれこれと注文を付けた結果、3000トン近いフネになっちまいました。
交換可能なミッションパッケージとやらも、ちょろい対水上打撃戦用と限定的な対潜用と対機雷(掃討)戦用の
3種類に絞られて、対潜用に至ってはいつの間にかウヤムヤになってるでしょう?

その意味では、これから先も永遠に専守防衛であるとまでは言いませんが、基本的に外征軍ではない海自は
予算と人員が余っていない限り、そのようなものはあまり意味がありません。
日本本土近海で北の工作船対策に使うので合えば、PGをもう少し大きくしてやればいいでしょうからね。
尖閣や対馬沖での支那や下朝鮮との小競り合いに、高速性だけが取り柄のフネを出してもさほど意味はなく、

ソマリア沖の海賊退治に使いたければ、高速性よりも長期哨戒能力を優先するべきです。
追い駆けっこするのなら、速度が1桁上のヘリを使ってもいいわけですし、それ以前に敵が近付いてこなければ
任務は半分以上達成したのと同じです。

船体構造の諸制約から、LCSに有力なソナーを装備することは困難ですから真面目な対潜任務には不適です。
同様に3000トン近い『機雷掃討艦』なんてものを何隻も調達・運用できるほど海自にお金はありません。

OHP級FFG(日本で言えばDEか、せいぜいゆき型DDあたりですかね?)の後継として採用するのには、充分な
ウエポンもセンサーを搭載できるだけの重量と容積の余裕が決定的に不足しています。
海保の巡視船として使うのであればなんとかなるでしょうが、その場合には45ktオーバーの速力を得る為だけに、
とてつもない費用を注ぎ込む必要がある訳で・・・