もし日露戦争で、イギリスが日本の梯子を外してたら、どうなったろうか。

もしも尖閣問題で日中戦争になれば米国は日本のハシゴを外すかということが最近言われているが、それをいうなら、
日露戦争でイギリスが日本のハシゴを外すことも物理的には可能だったはずだ。なぜそうしなかったのか。
同盟関係というのは常にウインウインの関係でのみ成り立つものであり、強国と同盟してもうまくいくとは限らない。
例えばドイツとイタリアの「鋼鉄同盟」は、ドイツの勝利とイタリアの敗北で崩れてしまい、イタリアはドイツの従属物となった。
また太平洋戦争では日本が負けたことで、日ソ中立条約は一方的に破棄され、日本は米ソに挟撃されて降伏した。
従ってもし日露戦争で日本が負けていたら、日本はイギリスに梯子を外され、日本はイギリスとロシアで分割されてたろう。
ロシアは戦勝国として、イギリスは支援国として、敗戦国日本に対して「おとしまえ」を要求することができる。
イギリスが日本と同盟したのは専らイギリスにとっても利益があるからで、その証拠に第一次世界大戦が終わると、
日英同盟は用済みとして解消され、代わって米英同盟が成立した。

If the United States stopped sending war materials to England, do you think England would lose the war?
Yes................................ 85%
No................................ 8
No opinion......................... 7
http://ibiblio.org/pha/Gallup/Gallup%201941.htm
(1941年1月4日の米世論調査では、米国がイギリスへの戦争物資援助を止めればイギリスは敗北するという意見が85%)

曲がりなりにもイギリスはBOBで頑張ったからこそ、米国はイギリスへの支援を続けたともいえる。

日英同盟のおかげで勝てたというのは話が逆で、むしろ日本が勝利を続けていたから日英同盟が継続できたのではないか。
負けている国の尻拭いをしてくれるような親切でお人よしな国は、世界のどこにもありはしない。
最近の例で言えばトルコはロシア外交で失敗しているが、その代償としてトルコは対米従属基地国家にされるように思える。
トルコはシリアから全面撤退させられ(ISIS支援の疑い?)、シリアは完全にロシアの従属国になる。ヤルタ協定の再来だ。