例えば日本兵とアメリカ兵が一回の戦闘で双方戦死者0人重傷者10人の損害を出したとする、つまり互角の戦闘なわけね。

この10人の重傷者がどうなるかというのを考えると、アメリカ側場合、重傷者なわけだから基本的には後方のグアムだとか本土に送られて治療に専念する。これらは最終的な統計として負傷者にカウントされるわけだ。

対して日本側はというともちろん一時的には後方の野戦病院へ移送されるんだろうが戦局が進むにつれその野戦病院すら直接戦火に巻きこまれてやられてしまう。つまり10人の負傷者だったのがこの段階で10人の戦死者に変わってしまうわけだ。

つまり仮に個々の戦闘では互角、もっと言えば互角以上の戦いをしてたと仮定しても両者が置かれてるシチュエーションのせいで日本側の方が戦死者は圧倒的に多くなってしまう。

だからこそ沖縄戦(もちろん沖縄戦に限った話ではないが)という1つの戦いを評価するにあたって「戦死者数」だけにこだわるのはよくないという事が言いたかったわけね。