自分の父親は重巡「鳥海」に乗って高角砲を担当してたと聞いた。あまり話はしなかったが、面白い話と
しては、主砲を撃つと、飛んでいく弾丸の底の丸が一瞬だけ見える、と言ってた。
また実家には軍が作ったアルバムがある。平和な時代は、何処かへ長期の海外巡航をしたときなど、記念
に乗員にくれたものらしい。中国、南方を回ったときのもの。そのなかに、「臨検」の場面の写真があるのだが
なんと主砲を相手の船に指向して、取り調べのカッターを出している。何かあったら一撃で吹っ飛ばす、という
構えだな。昔は随分と乱暴だったようだ。

父親は鳥海が沈んだときはたまたま乗艦してなくて、戦後も生き延びた。