>>237
国家の為政者にとって、自国に起こり得る最低・最悪の事態は何かと考えた時、まず人々の頭に浮かぶのは全体主義だ。
だがしかし、サヨク・イデオロギーや共産主義の坂道を転がり堕ちるような凋落と衰退を考えれば、その可能性は、もはや無い。
マレーシアやインドネシアにブルネイやバングラデシュで不満が爆発したとしても、イスラム原理主義国家樹立を目指すかもしれないがキューバや中国、北朝鮮、ソビエト連邦、ベトナム、カンボジアを手本にするとは考えがたい。
ポルトガル、スペインやギリシャの政府が、ユーロを巡る苦難の解決策としてマルクス、レーニン、トロッキー、毛沢東、金日成、スターリン、ホー・チミン、ポル・ポト、チェ・ゲバラを引用することはないだろう。

・・・国家の為政者にとって真の危険は、気づかぬうちにアルゼンチンみたいな衰退国になってしまうことだ。

20世紀最初のころ、アルゼンチンは最も金持ちの国のひとつだった。だがしかし、ペロンというポピュリストが現れて、アルゼンチンを貧乏国に叩き落とした。
昔も今もアルゼンチンは穀物自給率200%オーバー、食料自給率100%オーバーの資源国であるので、天気さえよければ穀物の輸出
(主に大豆、畜産物、トウモロコシそれに小麦)でなんとかなるが、天気が悪ければコケるという博打打ちのような国である。
国内市場が韓国と同程度の4000万人程度なので、市場としては小さすぎるので国外市場に打って出るしかないのに、それもこの10年ずっと叶っていない。

リーマンショック後、大抵の先進国は厳しい経済の現実に晒されているが、全ての先進国に勢力を急激に拡大しているポピュリズム勢力の主張を大多数の国民が追従すると、まさに先進国はアルゼンチンのような貧乏国ばかりになる。
アルゼンチンが転がり落ちていった歴史を知ってる欧米の財界人、投資家や上流階級、エリート、エスタブリッシュメント、知識人たちはポピュリズム勢力の仕業によって先進国が南米みたいな政情不安定地域化ばかりになることを恐れているのだ。

・・・こうなってしまったら21世紀は中国が世界のリーダーになってしまう。