ライトサイクロン9気筒は直径1,5メートルであるから勿論、胴体はふとくなる
プラットホイットニー社のワスプエンジンは、14気筒のツインワスプで直径1,2メートル
ワスプ系の金星BMWの14気筒もおおよそ同じで、誉は僅かに小さかった

これは水冷にくらべ空冷星型は抵抗が大きく速度に限界がある説が流布されたためで
実際そのようなことはなかったが神経質な日本軍は特に気にした
しかし星型エンジンの直径を絞ることは敗北であることを意味し、誉の失敗で明らかであるし
おそらく米国やロシアあたりは余剰馬力と上昇力があればよいと割りきった
BMWにいたっては本家より大きく、より余裕ある寸法とした。思考法が違うのである

ライトサイクロンの空冷ヘッドはアルミ鍛造のけずりだしで誉はもったりしたアルミ鋳造のフィンという
から強度や冷却の面でなおさら不利であった

ソ連は堅実なライトサイクロンの製造法を忠実にコピーしながら性能向上を図る手法をとり
最終的に2400馬力に達した。仏のイスパノ系エンジンを使い倒したのと似ている