>>697
ホイールロックにせよフリントロックにせよ、原理としては火打ち石で火花を飛ばして着火するってもので、違いは『ライターの様にホイールを回し続ける』か『火打ち石に鉄片を叩き付けるか』だけだ。
なので原理的に考えれば、叩きつける一瞬しか火花が飛ばないフリントロックより、着火するまで延々と火花を出し続けるホイールロックの方が、不発率はむしろ少ないと考えられる。
因みにフリントロックの不発率はかなり高く、ヨーロッパの戦いでも一割に及んだそうな。

問題は火薬が湿気やすい東南アジアなどで使った場合で、フリントロックでは使い物にならないので、ヨーロッパの軍隊でも、わざわざマッチロック(火縄銃)を導入した事例があるそうだ。
たとえ口火薬が湿気っていても、生火を使う火縄なら、押し付けてる内に乾かして、発火させる事も可能だろうからね(発射薬まで湿気っていたら、そもそもそれも不可能なんだが……)

なお、マッチロックの火縄には硝塩が染み込ませてあって、多少の雨ぐらいでは火が消えないし、銃口に木栓を詰めて機関部を油布で覆うなどの防水処理は、当時から行われていた。