コラム:新興国の次は米国経済か、異変伝える炭鉱のカナリア=唐鎌大輔氏
https://jp.reuters.com/article/column-forexforum-daisuke-karakama-idJPKBN1K705V
<中国発「新興国通貨低め誘導」の危うさ>
>例えば中国人民元相場の下落基調は他の新興国市場にどのような影響を与えるだろうか。
>周知の通り、今春以降の元安相場に関しては、そのタイミングやペースを見る限り、
>トランプ米政権への意趣返しと見る向きがある。
>米国の各種追加関税が発表されたタイミングで人民元相場の騰勢が止まり、
>明確に下落に転じている事実を完全なる偶然と見るのは難しいだろう。

>「米国の中国からの輸入額」よりも「中国の米国からの輸入額」の方が
>圧倒的に小さいのだから報復措置は対米関税だけは間に合わない。
>中国政府が標榜する「総合的な措置」の一環として
>通貨政策が利用され始めていると考えるのが論理的だろう。
>とすると、今後もこれは続く可能性がある。
>問題は、このまま元安相場が継続した場合、
>それにより対外競争力が劣化する他の新興国通貨も同様に
>下落で応戦する必要が出てきかねないということだろう。
>そうなれば、中国を筆頭とする新興国が意思を持って
>通貨の低め誘導を図る状況にFF金利の実質プラス転化という
>節目がぶつかることになる。