我が国のレーダー開発の場合、どうも最初から理想を追いかけすぎた気がします。
ダメなレーダーの見本みたいに言われる22号レーダーも、
どうして最初からUHF帯かつ、現代でも結構難しい超再生検波なんて
チャレンジングなことをやってしまったのか、ということですね。
洋上レーダーにおける最適波長の選択)し、技術においても「最もシンプルな」
(=安価・真空管が少ない)方式を選択できる知的リソースがあったと言うことなんですが、
一方で技術的困難を無視されてしまっています。

まず動くレーダーを作ってみよう、レーダーでありさえすれば良いという
シンプルな開発過程を選択した、イタリアのレーダー開発状況と比較すれば、
どちらが良かったのか、ということですね。

このあたり、技術力という前に、技術政策的な問題と言うべきなのでしょうけど。