日本政府「なぜこのタイミングで」日露次官級協議後の署名に当惑
2017.8.23 23:56

日本政府は北方領土の経済特区に関する文書署名について、
ロシア側の意図を慎重に見極める方針だが、戸惑いも隠せない。
露極東のウラジオストクで開く日露首脳会談を9月上旬に控えているだけに、外務省幹部は
「なぜこのタイミングなんだ」と語った。

17日にモスクワで開いた日露外務次官級協議で、日本側は経済特区をめぐるやり取りを想定して臨んだ。
しかし、露側は議題に乗せなかった。
北方領土で行う共同経済活動の個別事業をめぐっては露側と激しい応酬を繰り広げたものの、
「全体としては建設的なやり取り」(日露交渉筋)に終わっていた。

首脳会談に向け手応えをつかんでいた直後の署名発表に対し、外務省幹部は
「ただちに日露交渉に影響はしないが、中国などの第三国の企業が北方領土での事業に参加することがあれば、悪影響は避けられない」と指摘した。

http://www.sankei.com/politics/amp/170823/plt1708230033-a.html