戦略の地政学―中国の海洋進出を阻む沖縄―
秋元千明 (英国王立防衛安全保障研究所アジア本部所長)
2017/08/23

なぜ沖縄に米軍基地が集中するのか。地図を眺めるとその戦略的な重要性がよくわかる。

黄海に面した中国山東省の青島には、中国人民解放軍の北海艦隊の司令部があり、ここを拠点に日本近海の東シナ海や西太平洋で活動している。
とりわけ、太平洋への進出は外洋型の海軍をめざす中国にとっては最も重要であり、
そのためには次の4つのルートを通って、太平洋に抜けなくてはならない。すなわち、

@日本海からオホーツク海を経由して太平洋に抜けるルート
A日本海から津軽海峡を抜けて、太平洋に出るルート
B沖縄県の宮古島と沖縄本島の間の広い海域を抜けるルート
C台湾海峡を抜け、南シナ海を経由して、太平洋に抜けるルート

以上の4つである。

このうち、中国にとって、沿岸国を刺激せず、迂回せずに太平洋に出られるのはBの沖縄本島と宮古島の間を抜けて行くルートである。
そして、そのルートの入り口近くに尖閣諸島があるのだ。
つまり、中国が沖縄県の一部の領有を主張する背景には太平洋進出の拠点を確保しようとする軍事的思惑があることは間違いない。

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以下長いのでソース
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/10404?layout=b