理想的な時期にディマプールを攻略できたならば
皇太子様を奉じた建国が現実味を帯びてくるわけである
もとよりディマプールを皇都することはなかったであろうが
産業・経済面で新皇土の策源地となったことは確かである
そして油田及び精製設備は、将来的には輸出原資として新皇国の財源となったであろう
因みにこの頃になると、既に軍は戦争指導において帝の信を失いつつあり
実際、戦争に勝つ見込みは皆無であることをわかっているので
避難皇土の名目で軍が生き残りを図ることは至極当然の流れであった
ただ、新皇土にも御標を要するので
理想的には皇子を仰ぎ、神器の一つを移管し本土皇国との一体を願いたいところであったが
それを説得することはおよそ不可能と考えられたので
潜水艦による拉致強奪という手段を想起せざるを得なかった
(正仁親王は病児ゆえ対案にならなかったが
私個人的には弟君を天子としてお迎えし、世嗣等は後々考えればよかったと思う)