>>743
2012年に『Phantom(ファントム)』シリーズを発売して以降、毎年、新型が発表されるたびに、飛躍的な進化を遂げている。
最新の『Phantom 4 Advanced』では、4Kカメラを搭載し、タブレットにタッチしてコントロールができる。

高精度なフライトコントローラー。これがDJIがトップたる所以

本社に隣接するテストフィールドで試してみると、初心者でも危なげなく飛ばすことができた。
GPSでスタート地点を記憶しているので、万が一、視界から見失っても、ボタンひとつでスタート地点に戻すことができる。

あえて壁に激突させようとしても、2方向で障害物を検知して、自動で回避する。
個性的なのは、ホバリングした状態のまま、パッドに映し出された画像に映る人物や物体を指定すると、自動で追従する機能が搭載されている。

“黙ってオレに着いて来い!”機能と呼びたいが、正式には「Active Track(アクティブトラック)」である。

現在、最新となる『Phantom 4 Advanced』では、ボディにチタン合金やマグネシウム合金を奢ることにより、高剛性化かつ軽量化を実現した。
カメラには2000万画素の1インチセンサーを搭載し、さらなる高精細映像の撮影が可能になった。

……と、製品のことだけ説明すると、まるでDJIが単なる高性能ドローンのメーカーだと誤解されてしまうだろう。
彼らが突出している理由は、実は独自開発のフライトコントローラーにある。
ドローンの心臓部ともいえるパーツで、機密中の機密だ。

新開発の姿勢検知システムと複合センサーを融合したアルゴリズムによって、様々な機種を安全かつ正確に制御して飛ばすことができる。

最新の「A3プロ」では、慣性を測定するIMUユニットと衛星を用いた測位システムであるGNSSユニットを、それぞれ3基搭載し、
独自開発のアルゴリズムで故障診断まで行うなど、念には念を入れたシステムである。

だからこそ、ソフトウェア・デベロップメント・キットを開放して、
顧客が自由にソフトウェアやプラットフォームの開発を行うことができる仕組みにしている。
他のドローン・ユーザーでも撮影した画像をアップすることができる「Skypixel.com」を運営して、ドローン・コミュニティの育成をサポートしている。