もし米国が国連を脱退すれば国連は無力となる。そして米国としてはG7やNATOのほうに軸足を移すことになる。
戦前の米国は国際連盟に加盟せず、個別の軍事同盟を重んじた。だが米国はNATOについても不満を吐露している。
つまりNATOだろうが国際連合だろうがG7だろうが、米国は米国の国益に基づいて天秤にかけているだけだ。
あの親中派キッシンジャーも「中国は一つでも二つでも三つでもいい、大切なのは米国の国益だ」と述べている。

アメリカが国連を非難しているのは、安保理において他の国が平等の権利を持ち、影響力を持っているためです。
アメリカはアメリカ政府の政策に基づいて動く国連を求めています。アメリカは非同盟諸国の独立した立場に堪えることができません。
安保理は、シオニスト政権の入植地建設を非難する決議を採択することで、アメリカ議会のイスラエル支持者
とトランプ氏の激しい怒りを引き起こしました。
http://parstoday.com/ja/news/world-i25549

もしNATOやG7が米国にとって満足なものになれば、米国は国連を捨てるであろう。国際秩序を守るための軍事同盟として、
国連は国連軍を出せなければ無力である。対してNATOや日米安保条約や在韓米軍でならいつでも軍事介入できる。
中国への制裁も、海洋法での裁定は無視されるが、在韓米軍へのTHAAD配備はものすごい痛撃となる。
台湾の中華民国は国連という枠組みには入れないが、米国が台湾関係法を強化すれば独立国家にもなりうる。

安保理発足から2012年2月までで行使された拒否権の回数は以下の通りだ。
ロシア(ソ連時代と合わせて):127回(119回が1946年〜1991年の間に行使)
アメリカ:79回(1970年までは一度も行使せず)
イギリス:31回
フランス:17回
中国(安保理議席が中華民国だった時代と合わせて):9回
http://theplatnews.com/p=2915

>アメリカ:79回(1970年までは一度も行使せず)

ちなみに朝鮮戦争の米軍はソ連が拒否権を発動せず「欠席」したため、「国連軍」の名目を得ることができた。
もしソ連が朝鮮戦争で拒否権を発動したなら、米国はその時点で国連を脱退したに違いない。