北朝鮮国境に配置されている15万の中国人民解放軍部隊が一斉に動き始めた。
吉林省延辺朝鮮族自治州から北朝鮮との国境を超えた部隊は、
陸と空から約100キロ東の豊渓里(ブンゲリ)核実験場を一目散に目指す。
北朝鮮の核施設を中国軍が管理下に置くためだ ——。

ハリウッドの近未来映画ではない。
米軍が北朝鮮を軍事攻撃した場合、「北京」が描くシナリオの一つなのだ。

それだけではない。核・ミサイル危機がエスカレートしたこの夏以来、
中国はアメリカとの間でこうした「有事シナリオ」に基づき、軍事協力について詰めた話し合いを始めたということが、
このほど筆者の取材でわかった。

われわれの想像以上に米中協力は進んでいると見なければならない。
(略)
中国は韓国主導の南北統一が実現すれば、国境をはさんで米軍と隣り合わせになるから、統一には反対とみなされてきた。

しかし、研究者はそれを否定する。
ワシントンは、統一した場合は米軍を朝鮮半島には置かない選択肢も検討しており、
そうなれば北京の懸念はなくなるため、統一を支持するというのだ。

https://www.businessinsider.jp/post-105365