37ミリ砲が[本機の]弱点だと断言できはしないが、37ミリ砲のおかげで他に優越しているとまでは言えないのも確かだ。
M-4機関砲には、確かに長所もあれば短所もあった。長所は活かすべきだし、短所はできる限り補ってやらなければならない。
 短所としては以下のようなものがあった。
1.低い発射速度。3発/秒にしかならない。
2.弾道はひどかった。弾は急角度で落下してしまうから、大幅な見越し射撃が必要となる。ただ、これも遠距離で射撃する時の話で、
とりわけ地上掃射の際には大変だった。地上目標を狙うなら、「目盛り」2つ分は先んじなくてはならない。
3.装弾数が少なかった。わずか30発だけだ。
 これらの欠点は全て、射撃の際に正しい距離を選択することで修正可能だった。正しい距離というのはつまり50から
70メートルで、これなら発射速度は充分だし、弾道も我慢できる範囲に収まったから、見越しは最小限ですんだ。従って、
ここで述べた37ミリ機関砲の短所というのは、遠距離で射撃する場合にだけ関わってくるものなのだ。
 今度は長所の方をご紹介しよう。
1.砲弾は非常に威力があった。敵戦闘機であれば、通常は1発命中するだけで…ドカン、だ!それに、攻撃目標は戦闘機
だけではない。爆撃機や舟艇なども狙うことになる。これらを射撃する際には、37ミリ砲は極めて効果的だった。
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/5870/golodnikov1.html