世界最強の最新鋭戦闘機と言われる米空軍のステルス戦闘機F22ラプターが、ハチの群れに襲われて飛行不能に陥る珍事が米国で起きた。精密なシステムを誇っていても、意外な盲点をつかれて脆さを露呈するケースは少なくない。

米CNNテレビ(電子版)によると、バージニア州の基地に駐機していたF22ラプターに2万匹近いミツバチが群がり、排気ノズルから垂れ下がるようにミツバチがくっついているのを隊員が発見した。

 空では最強のステルス戦闘機だが、運用の一時停止を余儀なくされた。

 というのも、ミツバチの命も考えた米空軍の整備員らが、退役軍人の養蜂家に連絡をとってミツバチを引き取ってもらったからだ。

 養蜂家は、女王バチが偶然にもF22ラプターの機体で休憩することを決めたため、女王バチと行動をともにする他のミツバチが集まって2万匹が群がる状態になったのではないかと分析している。

 背景を聞けば、ほのぼのとしたストーリーだが、人間の英知を結集させた最新技術やインフラも意外な脆弱(ぜいじゃく)性を露呈している。

最新鋭の技術やシステム、組織にもさまざまな盲点が存在する。悪意による侵入、破壊行為だけでなく、虫や動物の行動で機能不全に陥ることもある。今後も世界では想像もしないようなトラブルが起きそうだ。

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