日本の「空母」の次に続く艦は?
https://aviation-space-business.blogspot.jp/2017/11/blog-post.html
日本が運用中の艦船は注目に値する。
日本は再び全通型飛行甲板付き航空母艦を運用するに至った。ただし海軍や航空母艦の名称は使っていない。
(中略)
各艦は全通型甲板、航空機用昇降機、アイランド型艦橋による航空運用、たっぷりとした格納庫があるが、固定翼機運用はできない。
理論的にはF-35BV/STOL機が運用できるが、スキージャンプ式発艦装備はなく、後付けすれば工期一年以上の大改装になる。
昇降機は二個ずつ装備するが、F-35BやMV-22オスプレイに使える大型はうち一基のみだ。
両級とも航空燃料や弾薬を搭載するが固定翼機を収納すればこれだけでは足りない。その場合格納庫の一部を犠牲にすることになる。
各艦を空母に転用するのは難易度高く、時間を要する作業で費用もかさむ。だがこの先に何が来るのか。
日本の航空運用艦は大型化高性能化を続けており、いずもは対潜艦としては大きすぎる。
日本は知見を得ながら大型艦を建造してきたのでこの先に本格的空母建造に向かうのか。
日本が固定翼機運用空母を建造するとしたら用途はなんだろうか。一番可能性があるのが琉球、尖閣諸島への航空力追加投入だ。
現在は沖縄本島の自衛隊基地・民間空港兼用の一か所が航空兵力の唯一の本拠地だ。
ただし中国本土に近いことから空母投入するのであれば数隻の航空力がないと人民解放軍空軍等の圧倒的な航空兵力に対抗できない。
だが日本が真の空母保有に耐えられるだろうか。日本の政府部門負債は経済規模全体の二倍にまで膨れ上がっている。
防衛予算はGDP1パーセント上限としているがGDP自体の成長が低く予算規模も増えにくい。
それでも安全保障上の深刻な危機が発生すれば空母の必要が痛感されるはずだ。対中関係が悪化し続ければ
日本政府は赤字でも空母建造に踏み切るだろう。日本は曲がり角に来ていると言える。
空母建造の技術力はあるし、米国のおかげで世界最高性能の空母技術も手に入る。
また米海軍の知見を得て空母部隊の再編も可能だ。一方で整備に必要な戦略的な推進要因がない。すべては中国次第だろう。