粉飾決算を繰り返していたことが発覚したうえ、
原発事業が巨額の赤字を垂れ流したことなどもあり、経営危機に陥った東芝。
その影響は、社員とその家族たちにも及んでいる。
(中略)
思い描いていたハイソな生活がぶち壊しになったと嘆くのは、宮川雅子さん(仮名・55才)だ。
夫は東芝本社の営業畑で勤続30年以上。
入社間もない夫と職場結婚したとき、将来の不安は微塵も感じなかった。

「メーカーは若い頃のお給料が低いけど、収入が確実に上がって福利厚生も手厚いので、
将来はすごく豊かな生活ができると信じていました。
“安定”を絵に描いたような生活を思い描いていたんです」
(中略)
幸い、夫は順調に出世して課長に昇進した。
海外出張が多く、年間80日ほど家を空ける夫の代わりに、宮川さんは家を守って2人の子供を育てた。

当時、夫のボーナスは260万円あった。
だが、東芝の業績は急激に悪化した。
それに伴って、夫の給料は大幅にカットされた。

「不正会計が発覚した時のボーナスは13万円でした。
いちばん羽振りがよかったときの20分の1ですよ。
思い描いていた人生設計が妄想に終わってしまったことを思い知りました」(宮川さん)

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171105-00000003-moneypost-bus_all