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京都はどんな中国人にもウケているが、舞妓さんを見たある中国人は、
「あれは日本の少数民族か?」

そんな彼らが大好きなのは広々とした北海道である。

中国人の北海道ブームのきっかけとなったのは、映画『非誠勿擾』(邦題『狙った恋の落とし方。』)である。
この映画に登場する風景は非常に美しいが、田舎のスナックで、
40年前の写真で騙して入店させるおばちゃんたちが出てくるし、
生玉子を落としたウニいくら丼が、生臭い、“気持ち悪い食べ物”として描かれている。

映画は、壮大な景色の中で中国人たちがおりなす恋愛ドラマ。
登場人物らの旅資金はベンチャービジネスで当てたものであり、旅館の浴衣を着た彼らに、給仕の和服の日本人女性が正座で頭を床につくほど下げるシーンが出てくる。
かつて経済的に大きく先を行っていた日本の、この“描かれ方”が彼らの心をくすぐったのはまちがいない。