>>243
国際関係論というのは、国際社会の現状への分析と、どうやって戦争を防止するのかという議論から3種類(実質2種類)に分かれておりまして
勢力均衡と相互依存のどちらを重視するかというので学派があります。(戦争防止は世界大戦や冷戦の影響で割と重視されてる)
経済学とケインズ主義が対立しないように国際関係論と勢力均衡論は対立しない。

現実主義モデル
勢力均衡やバランスオブパワー、冷戦のような「ロングピース」を目指す
冷戦崩壊時にソ連が巨大な軍事力を一切行使できずに崩壊したことで自由主義学派から批判されている。
ただ信頼と実績のあるシステム

自由主義モデル
EUのような経済的な相互依存やUNのような集団安全保障など超国家的組織による戦争の防止を目指す。
勢力均衡モデルで世界大戦を防げなかったことへの批判から登場した。
世界全体をEUのような完全な相互依存にできるわけがなかったり、完全な相互依存ができるなら
それはフクヤマの「歴史の終わり」に出てくる「民主主義による平和」ができるじゃないかとか言われたり

マルクス主義モデル
世界を支配と被支配、搾取や収奪でとらえる。世界システム論など(帝国主義時代の分析には使えるかもしれん)
お察しください。世界システム論はこの図がいいかも
https://iwiz-chie.c.yimg.jp/im_siggHsrxWqzRSC0jMQQVpx5fUQ---x320-y320-exp5m-n1/d/iwiz-chie/que-14117341469

現実には勢力均衡と経済的相互依存の両方で戦争を抑止するんでしょう。どちらの方を重視するかはその国の国情と周辺情勢次第でしょう。
欧州なら相互依存一辺倒でもどうにかなるかもしれないけど日本では勢力均衡の方が重要でしょうね。

どちらの理論も国家間紛争への対処であってテロや内戦を防ぐための理論ではありませんし、どちらの理論も万能ではありません。

国際関係の学者はまあ、いろんなのがいます。舛添や三浦恵美みたいなのもいるし、パヨクもマジレス支持者もいる。
ただ、現実主義モデルを理解できないと肩書だけの学者になるんで、最低限以上の評価されているのだけをみれば比較的保守派が多い。
保守といっても勢力均衡論と中朝露の軍事的脅威から日韓関係で日本がとにかく譲歩するのを主張するのもいるし、相互依存論から東アジア共同体を主張するのもいる。