>>823
そのうえこの頃は守秘義務というものがいい加減であって、
シカゴ・トリビューン紙のジョンストン記者が、どうやら海軍のレイトン情報士官から
いろいろと暗号解読に至る経過を聞き出すことができた

「どうやら」というのは、記者が最後まで情報源について口を閉ざしていたからである

ジョンストンとレイトンの関係は、珊瑚海海戦を取材に来た記者の乗艦したレキシントンが被爆、
脱出の際に負傷兵を救出する記者の活躍のおかげで情報士官のレイトンの受けが良くなって、
空母サラトガへと乗艦させてもらうこととなって、仲良しになったのである

このとき明らかになったのが「AFでは真水不足」という偽電にまんまと引っ掛かった
日本軍のマヌケぶりである

さらにサラトガへと伝送された暗号解読情報を「盗み読み」したことで、
その内容をアメリカ時間の6月7日のシカゴ・トリビューン紙にすっぱ抜いてしまった
もちろん「盗み読み」というのは、レイトン情報士官に遠慮した言い方なのは明らかである

この記事で米海軍が大激怒したのは当然のことである
これ以降のウルトラやマジックに関しては、守秘義務が徹底されることとなった