>>909
ユーゴスラビアの領土防衛軍は、一般的に想像される民間防衛や州兵というよりは、それそのものがユーゴ市民の帰属意識と目的意識を規定する制度だったからねえ
現代の言葉で言えば、ソーシャルキャピタルに近い役割があったかな
コミューンや工場、農業など、市民社会そのものが軍制と軍令、軍事行政の下に組織されていたというべきか。
もちろん、領土防衛軍の中には、榴弾砲や砲艦を操作するような正規軍に近い性格を持つ部隊もあったけれど、
多くの部隊は、武器の生産や兵站、流通、通信、衛生などの分野に従事し、ユーゴスラビア正規軍への後方支援にあたるという役割を担っていた

まあ。そんな彼らも末期には、政権転覆に加わり各地で騒擾と内紛を惹起する、反社会勢力と化したわけだが。
祖国を守るための教育を受けた人々が、祖国を壊すために立ち上がり、虐殺の展覧会を催すことになるなんて、皮肉だよな