ドラマ的に最近の歴代藩主にして父子関係として
重豪→斎宣→斎興→斉彬
この四人をまず抑える。

島津重豪は一言で言えば一外様大名を大きく超えた構想力の持ち主で、
篤姫に先んじて徳川家に御台所も輩出して徳川宗家とのパイプを築き、
西洋文明の研究、導入と中央政治への関与に莫大な出費を行い
最終的に債務整理に失敗して完全に超・債務超過の財政破綻に至ってる。

重豪の隠居後当主になった斉宣は重豪路線を軌道修正、財政再建にシフトしたけど、
隠居した重豪が自分の路線を否定された事で逆襲に出て、将軍家御台所岳父の立場も利用して
斉宣派の家臣を粛清、逆に斉宣を隠居させて斉宣の息子の斎興を当主、重豪は後見に就いた

そんなだから、重豪が生きている間は、斉興は当主であっても父斉宣を政治的に殺した重豪の支配下にあると言う
非常に鬱屈した恐怖の状態で、しかも、斎興の嫡子である斉彬は曽祖父に当たる重豪と非常に仲が良かった。
重豪は斉彬を非常に気に入って最新鋭の西洋文明その他を直接教え込み、斉彬もそれによく答えて成長してる。

この時点で斉興と斉彬が感情的にこじれる理由がある上に、
最終的には流石にヤバイと理解した重豪の時代から財政再建を一手に任されたのが調所広郷。

ドラマの時代迄には財政の黒字化に成功したものの、それまでにありとあらゆるトンデモ手段を用いて、
完全に財政破綻したどん底の貧乏状態から這い上がった過程を知ってる世代の斉興奮、調所にしてみれば
財政破綻の原因を作った重豪の直弟子で、稀有壮大で先進的発想のタイプも似ている斉彬は一つの大名家の現実政治として危険極まりない。
まして、当主就任のために、財政再建最大の功労者である調所を事実上謀殺したとあっては受容れられる訳がない