自民・堀内氏:質問時間「返上」で野党やじ 1分余らせる

29日の衆院予算委員会で、自民党の堀内詔子氏(山梨2区、当選3回)が自身に与えられた質問時間を1分ほど残したまま質問を切り上げようとして、
野党から「時間まだあるぞ」と猛烈なやじを浴びる場面があった。
与野党対立が続く質問時間の配分で、自民党は「若手の機会を確保する」として時間増を求めてきたが、
その若手が質問時間を「返上」したことに、野党側は「言語道断」と批判を強めている。

 堀内氏は45分の持ち時間で女性活躍などで政府側に質問したあと、「女性活躍というエポックメーキング的な時代に
女性議員として国会の場に身を置かせていただいている重責を感じる」
と述べながら「本日はありがとうございました」と締めくくろうとした。

 野党席が騒然となり、
慌てた堀内氏は、室内の時計をチラチラ見上げながら発言を継続。
「まだまだ質問はあるが逆に時間を超えてしまうという思いから削除していた。
女性活躍元年と称される時代も来ると大きな期待を抱きながら、これからも仕事をさせていただきます。
お時間がきたようです」と述べて時間を使い切った。

 補正を巡る予算委質疑では与党が慣例の「与党2、野党8」の時間配分の変更を要求。
交渉の末に「与党1(3時間20分)、野党2(6時間40分)」の配分を野党がのんだ。

 立憲民主の辻元清美国対委員長は記者団に「どんなすごい質問が出るかと期待していたががっかりした。台本がある学芸会のようだった。
予算委は『これから頑張ります』とかの決意表明や自己アピールの場ではない」と批判。
共産党の小池晃書記局長も記者会見で「国会の最大の任務は行政監視だ。与党の時間を増やすのは意味がないとはっきりした。
余らせるぐらいなら野党の時間を増やしてほしい。(時間を)残して、しかられるなんて、子供じゃあるまいし、みっともない」と語った。

 自民党の金田勝年幹事長代理は会見で「持ち時間の中で要領よくやる。ちょうどうまい時間で終わったという状況だったと思う」と擁護した。

https://mainichi.jp/articles/20180130/k00/00m/010/062000c