>>360
そのフリゲート艦は、この記事のことですかね?

新型ドイツ軍艦は不合格、背景に何が
海上試運転で設計ミスが判明、海軍の指示あいまいか
2018 年 1 月 15 日 15:00 JST 更新
http://jp.wsj.com/articles/SB12404974170281193886104583639271413624366

 【ベルリン】ドイツ海軍の幹部たちは2005年、新型の軍艦計画でこんな構想を打ち出した。海兵隊を世界中のどの戦地にも運ぶことができ、
母港から2年間離れたままで敵の軍艦に立ち向かえる。しかも従来型の半数の乗組員数しか必要としない艦船だ。

 この125型フリゲート艦「バーデン・ビュルテンベルク」(排水量7000トン)は、相次ぐ遅れを経て2016年に海上試運転のため引き渡されたが、
先月になって予想外の設計ミスがあると判断された。使える代物ではなかったのだ。

 防衛専門家は、最近まで船体が著しく右に傾いていたほか、搭載ソフトウエアにバグがあるうえ、見当違いの武器を装備していると指摘。
こうした欠陥の背後にはより根深くて厄介な問題があると述べる。軍事の専門知識を持つ人材が減っているうえ、ドイツの軍隊が何のために
あるかを巡る指導者たちの混乱が大きくなっているという。

 ドイツでは、度重なるインフラ事業の失敗でエンジニアリング力の評判が落ちている。総工費60億ユーロ(約8000億円)のベルリンの
新空港建設計画は予定から10年遅れていていまだにオープンの日程が決まらないし、シュツットガルト駅の改築計画は着手から10年以上
たっても工事が滞ったままだ。専門家は、こうした問題の原因が立案とプロジェクト管理のまずさにあり、いくつかの大型軍事プロジェクトにおける
失敗の背景にも同じ問題があると指摘する。

 ただ、軍事プロジェクトのつまずきはドイツ軍を巡る戦略的ビジョンが欠けているためでもあり、このため指示が曖昧で実行が難しいと専門家は
指摘する。今回の125型フリゲート艦計画の失敗以前には、新型ヘリコプターの製造計画が障害にぶつかったり、新型ライフル開発の費用が
予算を超えたり、野心的なドローン計画が開始できなかったりする問題が起きていた。
(続く)