>>113
排気ガスを直接に推進力に使うのではないターボプロップやターボシャフトでなく排気ガスで推力を得るターボファンやターボジェットの双発機で
STOVLやVTOLは機構的に非常に複雑になるので現実的じゃない

まず注意しておきたいのは、双発でSTOVLをしようとするとV(TO)Lモード下で両エンジンの推力アンバランスが起これば致命的なのでF-35Bのような単純な偏向ノズル方式は使えない

その理由を説明すると、例えばだが、左右に並んだ2基のエンジンのノズル各々にF135-600のような偏向メカニズムを付けて
垂直飛行モードでは両エンジンのノズルを下向きにする+機体前部においたリフトファン運転で機体をバランスさせて垂直飛行を行わせるとして、
この垂直飛行の運転状態で何かの理由で左右エンジンの一方の推力が大きく変化する(鳥を吸い込むなど)と
一瞬にして異常なロール・モーメントが発生して機体は裏返しになって致命的

なお垂直飛行モードを使うのは垂直(離)着陸なので低空で使用することになる、つまり鳥などを吸い込む事故が発生する危険性が最も高くなる低高度で
垂直モード運転をせねばならないということなので、両エンジンの推力アンバランスの発生が致命傷になるような垂直飛行メカニズムは論外ということになる

双発のオスプレイはターボプロップなので、上の左右エンジンのアンバランスの問題を両方のローターをシャフトで連結させて運転することで強制的に2基のローターを
同期させてアンバランスが発生し得ないようにしているが、ジェット排気の推力を推進力やリフト力に使う場合は、2基のエンジンをシャフトで連結などできないので
オスプレイ方式は不可能

その結果、2基のジェットエンジンの推力なり出力なりを纏めて機体中心軸上に設置した一組のリフト機構を運転するようにせざるを得ないので
機構的にF-35BのF135-600の複雑な機構を超える非常に複雑な機構になるし、その結果として2基のエンジンの排気推力をそのまま活かせずリフト効率が悪くなり
機構の複雑化のせいでV(TO)L機構の重量も重くなる

つまりXF9が完成したとして、それをベースにF135-600のようにVL用のエンジンへと展開するのは可能だろうが、それで行けるのはあくまでも単発機用であって
双発戦闘機向けのVL機構は全く別物として開発せざるを得ない