「臨時の階級」つーか戦時昇進という制度だ
指揮官が戦死したとき、誰が指揮権を持つべきかを
解決するための制度だ
「臨時」という表現が使われたのは、状況が終了したら
指揮権を合法化するために一時的に与えられた地位を
解除され、再び元の階級に戻されるのが原則だから
なんだろうが、戦場で有能さを証明したら、その地位を
維持するか、さらに出世した実例はたくさんある

これをうまく使ったのがデイヴィッド・ファインタックの
「銀河の荒鷲シーフォート」シリーズで、最初の巻なんか
少尉どころか、だたの士官候補生が、乗り組み艦の
指揮権を強引に、かつ合法ぎりぎりの線で握ってしまう

で、シーフォートは同じ構造、同じ論理展開でどんどん
出世していくわけだが、作者翻訳書とも、ほぼ同じ時期に
死んでしまったので、もう続編を読めないのがさびしい

逆に戦時昇進しては、その直後に一兵士に叩き落されるって
展開を繰り返すのが「共和国の戦士」シリーズで、おれ的には
こっちが好みなんだけど、翻訳は3巻で止まってる

ていうか、早川は読者の心情なんか無視してシリーズものを
大幅に整理したんで、続巻刊行は絶望的だろう