AK-GHOST

アメリカ政府が対外供与用に新規に製造したAK、出所などをぼかすために東ドイツに眠っていたAK-74の生産ラインを秘密裡に譲り受け同地で
製造しているが、既存の製品と異なる点がいくつかある

その一つが重量であり、もう一つが耐久性である

いままでアメリカ政府は公然と支援できない武装勢力への援助用に第三国で調達したAKを供与することが多かったが、アフガニスタンのアルカイダ
やタリバンのように、援助を打ち切ったあとでその時までに供与していた兵器で攻撃されることが多くなり、性能はともかく耐久性のあり過ぎる兵器の
供与には問題があると判断され、もっと耐久性に欠ける兵器の供与が考えられたが、AK-GHOSTはそのプランのうちの一つである

基本構造は東ドイツ製のAK-74であるMPi-AK-74と同一であるが、金属の組成を意図的に替えてあり、多少の軽量化と耐久性の劣化が計られてい
る。この軽量化は「7.62×39に比べて反動が小さい5.45×39に最適化された金属を新たに採用した」との言い訳のためである。1万発も撃てば金属疲
労が起こってマトモに撃てなくなる

AK-74をベースにしたのは、
どこの武装勢力にとっても扱いやすいAKであり、なおかつアンダーグラウンドで調達しにくい5.45mm弾であるところである。7.62×39や5.56×45弾は
比較的楽に手に入る。弾丸の流通経路を塞ぐことでも援助対象の武装勢力をコントロールする意図もあった。かつてのように援助を打ち切っても弾
を独自に調達して活用されるのを恐れたからといっていい 

現在、ロシアの侵攻の可能性が高いウクライナ向けに出荷して実戦テストをする予定ではあるが、東欧各地には冷戦の頃に各国で作られた「本物の
の」AKがいくらでも転がっており、見る目の肥えたウクライナ人がCIAがでっち上げたパチものに食いつくかは微妙な所である