>>523
(うわーんという鳴き声に被せるように)
聞いてはなりません!あれが妖怪の手口!

浮かれ浮かれて浮き足だった空気売りの耳に何処からともなく囁く声が
「まだなんとか電波があるうちに」
「後生ですから」
これはまずいと空気売り、あわてて取りいだしたるスマホを掲げて
「えいやぁ」の掛け声とともに撮った写真を送る送る

楽しみにしていた御開帳がシベリア出兵の動員で叶わぬ哀れ、少しの慰みにでもなればとて何を見たいかはわからねど送りに送った云十枚

話はかわって空気売りのこのスマホ、前年十一月に機種変したばかりの新品なのだが
ふと気付くと電池のランプが赤印