自民党が倒閣に動き出した模様


白旗を掲げ「裁量労働制の拡大」を断念した安倍首相。
最大の理由は、自民党内の反対があまりにも強かったからだ。
しかし、これまで安倍首相が党内の反対に屈することなど考えられなかったことだ。
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■官邸の意向を軽んじ始めた自民党

つい最近まで、首相周辺は「裁量労働制の拡大」も強行突破できると甘く考えていた。
しかし、先週23日(金)に自民党内から「裁量労働制拡大」の分離案が浮上すると、風向きが変わったという。
27日の自民党の厚労部会では「法案審議が持たない」と公然と批判が噴出。

決定的だったのは、二階幹事長が官邸の要望を無視して「予算案の衆院通過」を1日遅らせたことだ。
しかも、わざと官邸の耳に入るように「自民党は官邸の下請けじゃない」とドスを利かせている。
「安倍1強」のこの5年間、自民党が官邸の命令に逆らうことは、ほぼ皆無だった。

官邸の意向を、党が軽んじるようになったら、政権は長くないのが過去のパターンだ。
江田憲司衆院議員も、ツイッターでこうつぶやいている。
<官邸主導だった政治に、党が一矢報いたということ>
<私の経験からも「官邸主導」が「党主導」になっていくと政権の終わりが見えてくる>
それでなくても、安倍首相は、総裁3選できるのかどうか、不安を強めているという。
「安倍1強」を支えてきた有力派閥の“安倍離れ”が顕在化してきたからだ。

なかば公然と“反アベ”で動きだしているのが、かつて“参議院のドン”と呼ばれた青木幹雄氏(83)だ。
周囲に「まだ総裁選まで半年ある」「なにが起こるか分からない」と漏らしているという。
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「自民党内には、安倍首相に対する不満が充満しています。
結局“お友達”しか重用しないからです。ほとんどの自民党議員は活躍の場がない。
安倍3選となったら、この5年間、要職に起用されなかった議員は、さらに3年間、日の目を見ないことはハッキリしている。
安倍3選阻止、安倍降ろしの動きが強まる可能性は高いでしょう」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/224313/1