>>454
今見たら、電子版の記事にもありましたので
補足させていただきますね。

米、中国の供給過剰に的
鉄鋼関税上げ、世界に飛び火 WTOの限界あらわ

2018/3/6付日本経済新聞 朝刊
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO27708110V00C18A3EA2000/
https://www.nikkei.com/content/pic/20180306/96959999889DE0E5E5E2EAE3E3E2E2E7E2E1E0E2E3EA9793E0E2E2E2-DSKKZO2772522005032018EA2000-PB1-1.jpg

 【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領が表明した鉄鋼・アルミニウムの輸入制限は、高関税を「全ての国や地域」に適用する可能性が高い。
中国の供給過剰に照準を合わせるが、安価な中国製品が世界中にあふれ、特定の国を対象から外すことは難しいと米側はみている。米中という
2国間の摩擦が飛び火し、世界貿易機関(WTO)の限界も露呈している。

 「1つの国で例外を認めたら、他国の首脳がトランプ大統領の電話をならし続けるだろう」。トランプ政権幹部のナバロ通商製造政策局長は4日、
米テレビ番組で全ての国を関税上げの対象とすると語った。米企業から調達できない特定製品に例外を設ける可能性を示唆したが「国単位で例外は設けない」とした。

 米政権が的を絞るのは世界の粗鋼生産の約半分を占める中国。米国の鉄鋼輸入相手国では現在シェア2%にすぎないが、米が1月時点で
計28件の反ダンピング(不当廉売)関税や相殺関税を中国企業の鉄鋼に課したことが背景にある。中国側の統計でも、2017年の米国への鋼材輸出は
直近のピークの14年に比べ約3分の1に落ちこんだ。

 それでも米政権は「中国が米国に迂回輸出している」(トランプ氏)とみている。米国への直接輸出が減った分、安価な中国製品がアジアや欧州などに流入。
それらの国・地域の製品が中国製品に押し出され、好景気で鋼材価格が高い米に流れ込んだというのが「迂回」の構図の1つだ。さらに、米政府は
中国製品の一部は韓国やベトナム、台湾などで加工され、米に回っているとみる。

(続く)