反骨精神を忘れない貴方向けの伊勢型改装後。

伊勢型戦艦「伊勢」1930年代大改装後
基準排水量36,800t 船体225×33.7m
最大速力 24.5kt 80,000HP オールギヤードタービン4基4軸 重油専焼缶8基
45口径35.6cm砲 連装 7基
50口径14.0cm砲 単装12基
40口径12.7cm高角砲連装4基
水上偵察機3機、カタパルト1基
舷側主甲帯127−254mm、砲塔前循279+76mm

扶桑型の巡洋戦艦的な改装決定…
これによってタダでさえ大きく水をあけられていた主力劣勢は更に深刻になってしまう事となる。
となると、残った戦艦には過大な期待がかけられてしまうのは避けられない事だった。
なにせ、米海軍への対抗は帝国海軍の存在意義なのだから。
ゆえに、伊勢は扶桑とは逆にとにかく強力な砲戦艦艇としての改装が求められた。

主砲塔が7個もある伊勢を改装しようとすれば通常は砲塔の1個も外すのが常道ではあったが
砲戦能力を極限まで高めると言う方針のもと、砲塔は全て残す事となった。
しかも、海軍はそれでも満足しなかった。
幾ら砲が多くても強力な米14in砲艦群多数に対し、34.3cm砲では不足と考えたのだ。
かくして伊勢の建造計画時に搭載が検討され、その後ようやくモノになったものの出番を失った国産36cm砲・・・
この砲身と揚弾機等を砲塔に組み込むことでボアアップを図ったのである。
当然ながらかなり無理のある改装であり、仰角が限られたり装弾数を減らさざるをえなかったり、
斉射時の船体へのダメージが懸念されたりと不安も多かったが、
それでも同時期の米戦艦を確実に凌駕する火力を獲得している。

防御面の強化については、長大な防御範囲をどうカバーするか?が課題であったが
結論としては「その分防御重量を追加する」という力技で解決する事となり、
二回り排水量が増大するという思い切った改装により、防御面は大きく向上している。
こうして攻防力を大きく向上させる事に成功したが、反面船内の窮屈さは更に増しており
近代化に伴う様々な設備追加も相まって前檣楼が拡張されまくった結果、違法建築さながらの様相を呈している。