>>265
朝鮮戦争やベトナムで艦砲射撃が評価されたって言っても、じゃあその艦砲射撃前提に大口径砲を新規開発したのかというと8インチのMk71がせいぜい。
http://www.navweaps.com/Weapons/WNUS_8-55_mk71_Hull_pic.jpg

「大口径砲はあればいいけど数が用意できる駆逐艦に載らなきゃ意味がない」つまり「大口径砲のためにでっかい船をつくるつもりはない」が米軍の回答となる。
あとは航空機から運用されるレーザー誘導爆弾等々の精密誘導兵器の発達を促したのはベトナムでの「正確に狙え、余計なものを壊すな」という政治的圧力になるわけだけど。
大口径軽量銃(MCLWG)プログラムってのは大量に死蔵された8インチ砲弾を流用できる、って目論見もあったらしく。
つまり、精密射撃を可能にする火器管制や砲弾の誘導ってのはほとんど手付かずだった。

来るべき80年代のハイテク戦争への備えだって要求性能の実現にあっぷあっぷなのに、爆弾やミサイルより余程過酷な環境で大量に使われる砲弾に精密誘導兵器なみの性能を求めるなんてのが当時できるわけもなく。
それが1978年の「射撃試験は成功したけど採用しない」に繋がった、と。

ベトナム以降の巻き添えご法度の政治環境では砲弾の精密誘導ができなければ、それはそのまま航空機や誘導弾に比重を移すわけだし。
こまけえこたあいいんだよ、全部吹きとばせ、ただし海岸から2、30キロまでな、という状況が発生する蓋然性まで考えたら、アメリカにだって戦艦を維持する理由がなくなる。
史実のアイオワ級の復帰だって、空母が足らないから空母なみにインパクトのある船を現役につけるというプロパガンダでしかなかったし。

海自がやまとを解放への対抗策としたのは結局は核がないからであって、解放がアメリカ相手になんかやるというのであれば、戦術核でも使えばいつでも沈められるじゃん、となるだろうし。