>>529
> 横から失礼するがウェポンベイってそんなに難しい話か?おまけに投下する
> だけなら大したソフトいらんだろ

翼下や胴体下のパイロンから投下した兵装が機体周りの気流の関係でピッチアップを起こし機体に再接触して投下した機体が墜落するという事故例は
アメリカなどの戦闘機開発でいくつもあるんだが、特に開発期間ではね

ましてウェポンベイからの投下となると、ウェポンベイのドアを開けた瞬間に機体下部の空気流が大きく変化する
しかもドアを開けた状態のウェポンベイは機体としては大きく凹んだ形状なのでドアやウェポンベイ周囲の形状を良く注意して設計しないと
ウェポンベイ内部に気流が流れ込んで渦を巻こうとしやすく当然ながらそういう気流は兵装投下にとっては大きな障害になるので
ウェポンベイからの兵装投下は翼下パイロンからの投下よりも空力的にデリケートな問題を抱えやすい

前後方向についての機体の速度(普通の意味での対気速度)だけでなく、上下方向や左右方向(つまり横滑りの強さ)についての速度、
慣性3主軸それぞれについての角速度、気圧、こういった様々なパラメータに依存して兵装投下における気流の状況はどんどん変化し、
その様々に変化する気流が投下される兵装のサイズや形状、重量と複雑に絡み合った問題となる

だからアメリカ空海軍での戦闘機開発においては、実機における試験飛行でも様々な条件の組み合わせで兵装投下の安全性のチェックをするのに
多大な試験飛行時間を費やしており、マニュアルに記載するための安全に投下できる飛行条件(個々の兵装投下のための飛行エンベロープ)を確立するデータ採取しているわけだ

さらに実戦配備済の戦闘機に新たな兵装を追加する場合もその兵装を照準・誘導するなどのためのソフト開発だけでなくそれを安全に投下する条件を投下試験を繰り返して
確立しマニュアルに記載を追加する必要がある

戦闘機からの兵装投下は人が歩きながら空き缶を投げ捨てるのとは違うんだよ