国内開発ならアップグレードで能力向上が自由にできるという議論は笑止千万。
過去の事例が証明している通り、意味のある能力向上ができるような予算は日本だけでは決して出ない。
F-3で議論になっている前期型・後期型の段階的開発案なども同じ意味で空理空論。

F-2を見てもわかる通り、1国しか使っていない機種は予算が壁になって能力向上がほとんどできない。
だから基本的にF-2はいまでも30年前の技術水準のF-16BLOCK40レベルにとどまっている。
一方、「世界標準戦闘機F-16」は輸出向けの開発投資が可能だからBLOCK50、60、70と能力向上が続き
今では第5世代機の一歩手前ぐらいまでアビオニクスの能力を高めている。

盲目的な国内開発支持の人たちに言いたい。
目を覚ませ!いまは国内産業だけのために引きこもっている場合ではない。

これからの戦闘機開発は、好むと好まざるとにかかわらず国際的に孤立してしまった国が負け。
同盟国内で予算も技術も持ち寄って最良の戦闘機を作る枠組みで、イニシアチブを発揮すべく努力する。
技術的にも防衛政策的にも政治的にも、そういうことのできる人と組織を大急ぎで作らねばならない。
これが今の日本にとっての急務なのだ。