「安倍3選」に向け吹き始めた"追い風"の正体

http://news.livedoor.com/article/detail/14707766/
参議院で何が起こっているのか

要するに民進党が分裂したことで、公明党が第2会派に躍り出て、
昨年の衆議院選時にはわずか1議席だった立憲民主党は23議席まで勢力を伸ばしたことになる。

これによって参議院内では激震が起きている。民進党は4つの常任委員会委員長のポストを保有していたが、
これをどのように分けるかについて5月9日の議院運営委員会で争いがあったのだ。
この日の参議院本会議の開始が遅れたのは、それが原因でもある。

何が問題になったのか。

立憲は内閣委員長を含む4委員長のポストを民主と分け合うつもりでいた。
会期が変わると委員長ポストも変更になるが、今回は会期の最中の変更であり、最小限にすませるべきだと考えていた。

内閣委員会はIR実施法案や国家戦略特区制度など、安倍政権が推し進める成長戦略の重要案件を管轄する。
委員長には決裁権があり、ここを野党側が押さえておこうともくろんでいた。

国民民主は自民党になびいている?

ところが自民党は“原則”に従って「大会派順の選択」を主張。
これが与野党の筆頭間(すなわち自民党・こころと民主)ですんなり合意されたため、
立憲が議院運営委員会に参加しようとした時は、もはや決定事項になっていたという。

立憲は国民民主への不信感をあらわにする(撮影:尾形文繁)

内閣委員会の理事の構成も、自民党から2名、公明党から1名、そして民主から1名という構成だ。
「これでは法案を止めようがない」と、立憲関係者は嘆く。
「参議院は衆議院から送られてきた法案をより客観的に冷静に審議すべきところだが、このような状態では会期末までに法案をただ採決するだけの場所になりかねない。
民主(国民民主党・新緑風会)は自民党になびいているようにみえる」(立憲関係者)。