豚の虎・ハンスの帰還

1992年の『雑想ノート』単行本化にあたっての書き下ろしと1994年に発表された続編で構成される作品。
前者はティーガーの陰に隠れていたポルシェティーガーにスポットを当てた内容となっており
ドイツ重戦車の扱いの難しさを取り上げている。舞台時期はクルスク敗戦直後であるが発表当時、
ポルシェティーガーが実戦投入されていたことは知られていなかった。
そして後者ではナチス崩壊直後のドイツを舞台に主人公のマザコン戦車整備兵・ハンスと
上官・ドランシが美少女・ローザ(ちゃんとした人間)と彼女の祖母、飼い犬のグスタフと共にW号戦車を駆って
ソ連軍からの逃避行を描いた。

泥まみれの虎〜宮崎駿の妄想ノート〜
1998年から1999年にかけて発表。オットー・カリウスの著書『ティーガー戦車隊』の内1944年2月から
3月末にかけて戦闘を行ったエストニア・ナルヴァのエピソードを漫画化したもの。
制作にあたって宮崎は1998年の夏、ナルヴァを訪問し、さらにドイツでカリウス本人にインタビューする
という気合の入れようであった。尤も内容は豚達の戦争である。
ただし単行本の前書きにおいて宮崎は先の『ハンスの帰還』と合わせ『(自分の)生涯における
戦車のシーズンは終わった』と語っている。曰く自分の中にある戦車のイメージと実態が合っていないとのことである。
(手描きで戦車を動かすのは無理)

こんだけ四号戦車描いて、ガルパン見てないって事はないと思う(意識高すぎてカミングアウトできないだけで)
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