>>758の続き

−−血の混ざらない家族について描いている。
「日本では今も家族は『血縁』というイメージが固定化されている。 特に、2011年大地震以降、このような家族の絆を大げさに強調する
雰囲気について疑問を感じていた。 国際的な状況もある。 カンヌで会った多くの人々が、私に『私は里子なんだ』『私には養子がいる』と打ち明ける」

−−主人公は社会のセーフティネットから疎外されている。
「日本は経済不況で階層間の両極化が進んだ。 政府は貧困層を助ける代わりに失敗者として烙印を押し、貧困を個人の責任として処理している。
映画の中の家族がその代表的な例だ」

−−経済不況が日本をどのように変えたか。
「共同体文化が崩壊して家族が崩壊している。 多様性を受け入れるほど成熟しておらず、ますます地域主義に傾倒していって、残ったのは
国粋主義だけだった。 日本が歴史を認めない根っこがここにある。 アジア近隣諸国に申し訳ない気持ちだ。
日本もドイツのように謝らなければならない。だが、同じ政権がずっと執権することによって私たちは多くの希望を失っている」

−−前作と同じく、父子関係が印象的だ。
「映画で少年の祥太(城桧吏扮)は父(リリー・フランキー扮)と呼んでいた人がそれほど信じられないことに気づく。
私の父は典型的な会社員だったが、私にも似たような感情があった。 親に対する確固たる印象が崩れる瞬間、大人になるのだということを言いたかった」

−−本当の家族とは。
「決まった答えも定義もない。 だが、この映画に関していうなら、永遠に一緒にいられなくても、共に過ごした時間がそれぞれの人生の中に深く
刻印されること、それ自体が家族なのではないかと思う」

−−次の映画はフランス女優ジュリエット・ビノシュやカトリーヌ・ドヌーブと撮影すると聞いた。
「まだ公式発表前の『うわさ』だ(笑)。韓国にも一緒に映画を撮ってみたい俳優がいて、韓国やフランスの中でさまざまな可能性をめぐり悩んでいる」
今年のカンヌ映画祭は19日まで続く。コンペティション部門受賞作は同日閉幕式で発表される。
http://japanese.joins.com/article/462/241462.html?servcode=700&;sectcode=730