1918. 11. 9
ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世退位

 キールで始まった労働者と兵士の革命運動は全ドイツに波及していた。社民党の
エーベルト党首は、状況収拾のためには皇帝が退位するほかはない、と宰相マックス・
フォン・バーデン大公に迫った。

 革命勃発に先立ってベルリンを離れ、大本営のあるベルギーのスパに退避していた
皇帝は退位の要求を拒絶したが、11月9日にマックス大公は独断で皇帝の退位を
宣言した。

 ヴィルヘルムは激怒したが、忠誠心篤いヒンデンブルクからも退位と亡命を
勧められ、やむなく翌日にオランダへ亡命した。