>>786
中国を想定した米軍の新軍事ドクトリン(→エアシーバトル・コンセプト)は第二列島線内の
米戦力の前方配置を事実上放棄しているが?

中国軍のパワープロジェクションが向上し、A2ADのリスクが過大で、展開戦力の生存性を担保できないため。

米軍は現在でも世界最強の軍隊だが、アジア極東地域というドメインにおいては、全力で総力戦争をやっても中国には勝てない状態になってる。

なぜならパワープロジェクションのコスト負荷が米軍の方が圧倒的に大きいから。

例えば、野球ボールを投げる時に100メートル遠投するのと、1メートル投げる場合では、近くに投げる方が圧倒的に容易だろう。
プロ野球選手でも20球も連投すればすぐに疲れてしまって、100メートルの距離を飛ばすことが出来なくなってしまう。
さらに無理をして遠投を続ければ肩が壊れてしまう。

これに対し、ボールを1メートルだけ投げるだけなら、数時間連続でやり続けても大して疲れないし、短時間で大量のボールを投げることができる。

軍事における戦力のパワープロジェクションも同じで、中国はアジア極東地域に地理的に近接しているので、大量の物量を容易に低コストで投射することができる。

これに対し、アメリカは遠隔した地点から戦力投射をしなければならないので、前方展開できる戦力は制限され、
物量的に小さく、困難で、高コストな投射を余儀なくされる。

ちなみにこれアメリカがベトナム戦争に敗北した重要な要因だから。