ネヴァダ @nevadan2 2018/05/28 21:22:10
そもそも、旧日本軍において体罰は「違法行為」だったことを理解する必要があります。軍隊内で体罰を行った場合、
軍法会議にかけられて罰金等諸々の制裁を加えられます。
これは明治時代、徴兵制を導入した時に体罰を受けた新兵が激しく抵抗、決起したことが理由でして、
https://twitter.com/nevadan2/status/1001275457868738560

せっかく集めた新兵に抵抗されちゃ仕事にならん。
ここはひとつ軍隊はいい場所で、不当な扱いには報いがあると宣伝せにゃあと、体罰に対しては厳しい処罰をもって対処するという基本姿勢が定まったわけです。
この姿勢は戦中まで続くわけですが、戦争が泥沼になると軍隊治安が悪化し暴行事件が多発します

体罰者は発見次第軍法会議にかけられましたが、その数があまりにも多く会議がおっつかなくなり、
あげく海軍が「俺達の体罰はエゲリス式だ!エゲリスと戦うためにやつらの力を借りるんだ!恨むならエゲリスを恨め!」
とわけわからんことを言って体罰を正当化し始めます。

海軍は無論体罰が違法であることを知っているため、「エゲリスが悪いんだ」「この手はエゲリスへの恨みで振るうんじゃ」と言い訳をします。
戦争被害は広まるし、違法者は増え続けるしでとうとう軍部上層部のキャパがオーバーし、軍隊規律が崩壊するわけです。

つまり結論としては、戦中軍隊には体罰が横行していたが、それはあくまで違法行為であり処罰の対象であったということです。
おおっぴらに行えば当然上官に制裁されるししょっぴかれるが、それが徹底されていなかった。
つまり軍隊式ではないというわけです。ここに誤解がある。

また、体罰が違法であることは実は民間でも同じで、特に学校内での体罰は起訴案件にもなりました。
しかし知ってのとおり、戦中の教師は子供達に対してやりたい放題の体罰をかましていました。
これも戦争による混乱の中、火事場泥棒的に行われた違法行為なわけです。

戦争での治安や規律の崩壊に伴う体罰の公衆化が、ずるずると戦後も続いて今日に至るわけで。言ってみれば体罰は戦争犯罪の一つでもあるわけです。
この観点から現代の人々が「軍隊式」と称する体罰は実は「非軍隊式」であり、元は違法行為だった、となるわけです。