美保関事件で駆逐艦「蕨」の艦橋から生還したひとりの水兵は
戦艦「金剛」に収容されてもメシの時間も、メシが出されてるのも教えてもらえず
空腹にたまりかねて舞鶴の波止場にいると、僚艦「菱」の同年兵が「返さなくていいから」と5円貸してくれて
それで喰った大福の味が忘れられない、と。翌朝「天皇皇后両陛下御菓子料」として5円が「蕨」から生還した人たちに配られたらしいけど
当時の5円というのは今の貨幣価値でどのくらいのもんなんだろ?この水兵はその金で早速波止場でうどん3杯喰ったと、一生忘れられない味だと。