三式弾の効果について出典が明らかな記述として挙げた>>561の「呉海軍工廠造兵部史料集成」から書き込みに少し捕捉します。

「(三式弾は)鉄パイプの寸法に案外精度を必要としたなど、製造にかなりの工数を要した点が指摘される。」
 これは製造工数の問題で効果の話ではないですね。


「三式通常弾と通常弾の効力比較 通常弾の炸裂弾片の方が明らかに危害容積が大きく、
然もガソリンタンク系統に対する破壊効力も大きく、
弾片が非常に高温を保持する点から着火能力は焼夷弾子に劣らない。」
 これは砲熕部検査官大川邦之助大佐の証言です。
破片も高温を保持して着火能力が劣らない点が興味を引きます。>>562氏のご指摘は大川大佐に向けられるべきでしょう。

 但し別の部分で
「充分点火した弾子漏出したガソリンに接した場合の着火は確実」
ともありますから、
防弾タンク(防漏タンク)のように漏出が止まってしまう構造の物に対しては漏出量との関係で少量が燃えて終わってしまうか、
漏出量が多ければ周囲に延焼を期待できるか、効果に違いが出てきそうです。