>>679
ちなみにこの世界に訪れたのは主人公が初めてではなく、数十年前にもこの村に神様の使いが
突然現れ、村に様々な恩恵をもたらしたものの、村人が余計な欲をかきすぎて収拾のつかない
騒ぎになり、深手を負った神様の使いはその後二度と表れなかったと。

そして神様の使いの成れの果ては、異世界の門のある家と森を繋ぐ回廊の途中で放置された
白骨死体となっており、現世に戻れぬまま門の手前で息絶えたっぽいです。

村人もその事は覚えているから、もし神様を怒らせた挙句に二度とこの村に来て貰えなくなったら
困るどころの話ではない為、最初に主人公と出会って仲良くなった村娘を使って何とか引き留めようと
画策します。

そしてそれまで慢性的な飢饉に苦しんでいた村が突然の大豊作に沸き返り、疫病も一掃されて
水が引けないはずの畑に豊富な水が供給されている事を訝しんだ領主とその側近たちに、
主人公の存在をかぎつけられてさぁ大変・・ というのがその後の展開。

幸い領主とその側近らは強欲でも邪悪でもなく、むしろ統治者としての責任感の塊のような人物で
あったため、主人公を見境なく殺したり、その財物を巻き上げるような事はせず、その力を国の為に
役立ててもらおうと奔走するのですが。