犯罪と貧困から脱出 米国目指す中米不法移民

マニュエラ・エルナンデスさんは2カ月ほど前、彼女の居住地域を牛耳る街のギャングから、「みかじめ料」の支払いを求められ、払わなければ殺すと脅迫されていた。
 36歳のシングルマザーである彼女は、1カ月当たり50ドル(約5500円)のみかじめ料をギャングに支払うことができないため、5歳の娘とともに米国へ脱出することが、唯一の選択肢だと考えていると語る。
 ドナルド・トランプ米大統領は不法移民の取り締まりを強化しているが、エルナンデスさんのような人々は米国入国を目指すのをためらっていない。
こうした状況は、ホンジュラス、グアテマラ、エルサルバドルからなる中米の北部三角地帯で暮らす多くの人々の厳しい生活環境を映し出している。
 麻薬取引やゆすり、誘拐、殺人に手を染めるMS13、バリオ18という対立するギャングに職のない若者らが引き入れられている。
不法移民や人権活動家らは、暴力と経済的機会の欠如が人々を国外脱出へと駆り立てていると指摘する。企業は暴力的犯罪を恐れて逃げ出し、これが雇用機会をさらに損なっている。
 ホンジュラス人は、同国を荒廃させている貧困や暴力から逃れようと、バスや貨物列車、徒歩で米国を目指す旅の途上で命を失う危険にさらされ続けている。
そしてほぼ連日、米国から強制送還された不法移民を乗せた旅客機が、サンペドロスラに到着している。
 移民問題の専門家は、経済的機会が創出され、犯罪を減らすような政策が打ち立てられない限り、米国への移住を試みる人が続出するだろうと指摘する。
そのためには、まん延する汚職の取り締まりや、法の支配の強化といった措置が不可欠だ。これらの措置は、腐敗した警察官の一掃を政府が目指そうとするなかで、導入された。

https://jp.wsj.com/articles/SB11143088422271483740704584309461218087276

最近メキシコからより多いホンジュラス・エルサルバドル・グアテマラからの不法移民問題
発生源をどうにかしないと話にならない感ある