ところで井上成美らの航空主兵論者の理想といえるのが台湾沖航空戦。マリアナでは失敗したが、台湾沖では圧倒的優勢な陸上機で
脆弱で搭載機も限定的な米空母を攻撃した。日本機 実働1251機(保有1880機)。

米軍のレーダーと無線とF6Fによる防空システムも飽和したらしく多数機が米空母に殺到
> 米空母同乗のUP通信特派員は、「今日、日本軍の雷撃、爆撃、戦闘機大編隊が前後10時間にもわたってこの大機動部隊に襲いかかってきた。今次大戦でも最大の海空戦〜
> 艦隊は来襲する日本機に対して面もむけられぬような対空砲火をあびせた。この恐るべき防空砲火は日本機を撃墜したが、日本機の編隊は後から後から大波の打ち寄せるようにわれわれの頭上に殺到した」

大戦果が報告されたものの、航空戦終了後の1944年10月17日の時点で実働230機。多数の米空母撃沈と引き替えに約一千機を失う。

兵器の単価は単発機で二十数万円。艦攻で約三〇万円。大型の陸攻で50〜60万円ほど。
一千機は約数億円の損失となる。(搭乗員の養成コストを含まず)

空母一隻の生産コストは数千億円。米空母を数隻〜10隻くらい撃沈すればペイする計算だが・・・