ベベルギアやハイポイドギアによる回転伝達は回転軸方向に押し付けながらでないとガタが生じたり歯跳びが生じたりする。
歯の形状的に、回転力の一部が軸方向の力に分解されるためである。
そのための押し付け力を与圧というが、これによる抵抗、パワーロスは結構バカにならない。
ヤマハV-MAX(初代)のシャフトドライブをチェーンドライブに改造した人の話だと、押し歩きが嘘のように楽になったという。

件の自転車の駆動部分は、工学的にはベベルギアでなくクラウンギアである。
この場合は軸方向の力はかからない。
しかしベベルギアに比べて歯の強度や、クラウン/ピニオンの噛合せ、部分摩耗などの問題が生じることが予想される。