>>919
なんせ「幻の湖」の大コケのせいで、名脚本家橋本忍の映画人としてのキャリアを終わらせた代物ですからな。
以下Wikiより引用

・封切り
「ネオ・サスペンス」と称し、雄琴のソープランド嬢の愛犬の死を発端とする壮大な物語が展開される大作であったが、あまりに難解な内容の為
客足が伸びず、公開から2週間と5日で打ち切られる事となった。
その際、その年の夏休み映画だったたのきんトリオの『ハイティーン・ブギ』(82年)、『ブルージーンズメモリー』(82年)が急遽再上映される
こととなった。
この映画の5週後に続いて公開されるはずだった映画は、橋本と共に『八甲田山』を作った森谷司郎監督、高倉健主演の『海峡』(82年)である。
都市部のロードショーのみで打ち切りとなったため、舞台である滋賀県の映画館では一度も上映されなかった。

以降、2003年にDVD化されるまで、名画座でも滅多に上映されず(1993年10月、大井武蔵野館が封切り以来11年ぶりに上映。
東宝がフィルムを出したがらなかったためと言われる)、ビデオ化もテレビ放映もされなかったという、文字通り「幻の」作品だった。
また、日本を代表する脚本家であった橋本は、この作品の失敗で映画界での信頼を失ったとされ、1986年頃に2本の映画の脚本を執筆したが
どちらも興行収入が振るわず、事実上の引退状態となった。

・作品の評価
映画本『底抜け超大作』では、「(主演に関して)喜怒哀楽を表現するのに、全身を使ってオーバーに体を震わせ、目を剥いたりするものだから、
暑苦しい事この上ない」、「橋本演出は、二本の監督経験がある人とは思えないほど無駄で冗長な描写が多い」、「(最終シーンに関して)
この場面の科学考証のデタラメさは語り草で、正しくトンデモ映画」と否定的な評価を下している。

本作について橋本自身は、無理なシチュエーションや不自然なシチュエーション(例えば飼い犬の仇討ちと称して殺人を犯す点など)の連続を
強引に纏めた不条理な脚本となっており、「最後の仕上げでフィルムが全部繋がると、根本的な大きな欠陥と失敗が間違いなく露呈」し、
「大失敗」だったと総括している。
撮影開始前から本人が脚本に自信を持てずに製作中止も考慮していたが、悩んでいる内に製作準備が進んでしまい、撮影に入らざるを
得なかったという