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「……殺すべし」「アイヤー? 命乞いはしないアルか?」「殺すべし」
「随分と潔いアルね。でも駄目アルよ。ニホンは五級市民として生涯我に仕えるアル」
「……特亜、殺すべし! イヤーッ!」「アイヤーッ!?」

妖しげな光を瞳に宿らせたニホンが、突如として暴力的行為を執行する!
そこに躊躇いや憐憫は微塵も無く、殺人カジキマグロめいて機械的で無感動な、
タールじみた様相に染まった瞳の色は、まるで……おお、ナムアミダブツ!

「殺すべし……」「殺すべし」「特亜、殺すべし」「殺すべし!」
先程までは虫も殺さぬ善人めいたフェイクの仮面を何枚も重ね着して
生きる事を常々強いられてきたニホンジン達が、そのムラハチのリスクを無視した
ヤバンな戦闘種族の様相を今まさに現世へと浮かび上がらせている!

懸命な読者諸君の中には或いは知っている者も居るかも知れないが、
ニホン社会においては奥ゆかしさが最重点であり、怒りを外に表す事は
例え相手に非が有ろうとも奥ゆかしくないとされ、実際外人客の無礼を見咎めて
「ちょっとやめないか」と制した公務員は、即日ケジメを強制された例が存在する!

そのソトヅラ・ダイジなニホンジン達が、明らさまに戦闘体制なのだ!
「南京大虐殺は事実です」「ア、アイヤッ?」「今から起こします」
「アイヤーッ!?」「メイク・ザ・ヒストリー。イヤーッ!」「グワーッ!」

サツバツ! 西太平洋地域はヘッジホッグめいた対空武装と
爆弾漁法めいた対潜火力のジエイタイ(これもニホン特有の奥ゆかしい組織呼称である)が
たちまちの内に制圧してしまった! 軍国主義と叫んだ良識的マスメディアは
虚空政党・ジミントによって直ちに投獄或いは街灯に吊るされ、奇妙な果実と成り果てた!アワレ!